2017年05月23日

映画

●夜に生きる
ベストテン入り。
ベン・アフレックがフロリダに向かうまで、つまり、映画が開始するまでがやや長く、そのぶん120分を微妙に越しているのだろうと思う。回想されるよりはるかにましだが。マイケル・マンの「アリ」のように編集しちまってもいいのではないだろうか。
ベン・アフレックが写真を切り札にして、人の運命を動かしてしまうというのが面白い。
オープニングがトリュフォーの「緑色の部屋」に似ている。

●インサイド・ヘッド
先日「ファインディング・ニモ」に感動して以来、ピクサーを見ている。
これは面白かったけど、らしくない気もする。
アイデアが勝ちすぎているからか、心から好きではない。

●カーズ
ジョン・ラセターはハートがある。
田舎町でポール・ニューマンの車を中心にして裁判が開かれるあたりから「アメリカ映画」の偉大なる庇護力に一気に包み込まれ、たびたび泣きかける。
ピストンカップを争う車が三台なのは、まだ、一流(キング)でも二流(チックヒックス)でもないマックイーンのレーサーとしての成長を占うためのマクガフィンであり、よって、マックイーンがゴール直前においてキングの背中を押しに戻る終盤のシーンは、助け合いなどという感傷的な領域に留まらず、マックイーンのカラダにたいし先人たちへの敬意が自ずと叩き込まれた、レーサーとして成長する瞬間が見事に焼き付けられているのである。
二流がまんまと優勝する。そういった出来事は現実にもよく起こる。

●市民ケーン
アテネフランセにて。
四回目くらいだが今までで一番良い市民ケーンだった。
この映画にたいする悪しき考察、解説など、これから映画を見るものにたいする先入観を助長させるすべてのテキストを人類は一度葬り去るべきだ。

●フォルスタッフ/真夜中の鐘
傑作。シェイクスピアだが、苦い青春映画である。
カメラがときに躍動的にフォルスタッフの心の若さと連動し、またときにしょんぼり姿と一致する。
オーソン・ウェルズの図体が反則的なまでに映画だ。
ジャンヌ・モローはあんなに薄汚れさせても一発でジャンヌ・モローだとわかるのだなあ。
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posted by 三十九夜 at 05:26| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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